7月19日朝出発、依頼の仮プレイング。
何かあれば教室まで。
(7/19 18:00最終更新)
久遠寺から回って来たので、久々に学園生活バトンを。
学年が違う相手から送られてきたのは初めてかな?
とりあえず卒業生で学年違いの身なので、
「在校生時代に同じ学年・クラスだったら」という仮定で答えてみた。
その依頼を終えた日、俺は帰宅後もなかなか寝付けなかった。
原因は、思い起こすまでもない。
今までも、これと似たような任務をこなした後は、いつもこうだった。
慣れるものではないし、慣れるべきでないとも思う。
眠るのを早々に諦め、布団から起き上がる。
このまま、自室で塞いでいるのも気が進まない。
傍らで寝息を立てる桜を起こさぬよう、手早く身支度を整えると、俺は車の鍵を手に家を出た。
愛車のランサーを走らせながら、数刻前の記憶に想いを馳せる。
命を乞う懇願。それを拒絶した俺に向けられた、絶望の表情。
俺の背から伸びる蜘蛛の脚と、それが“彼女”を貫く感触。
無音に閉ざされた数瞬、虚空へと見開かれた眼――
自らが、一人の女性の命を絶った一部始終。
その悉くを、俺は鮮明に焼き付けていた。
――たとえ、その生が仮初のものであったとしても。