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(株)トミーウォーカーのPlay By Web『SilverRain』『無限のファンタジア』のキャラクター達の共用ブログ。
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2024/11/25 (Mon)

ふと、通りすがりに見つけたもの。
宝箱と鍵で対になった、銀製のペンダント。

ああ、可愛いな、って思って。
気付いたら、僕はそれを二つとも買っていた。

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〔承前〕

――ほら、あの子は親がいないから。

両親の愛情が足りなかったのだと、したり顔で語る大人たち。
何度、そういった台詞が陰で囁かれるのを耳にしたことだろう。

笑わない、泣きもしない。
そんな子供など、異端でしかない。
大人たちにとっても、その息子や娘たちにとっても。
異質であるから、遠ざけられる。

ただ一人の例外は、小学校の時の同級生だった。
俺とはまるで正反対に、いつも満面の笑みを浮かべているような奴で。
あいつだけが、俺を恐れなかった。
別の中学に進学してから交友は途絶えたが、今頃何をしているのだろう――

先日、鈴蘭亭に新しい顔が増えた。
伊達鷹一、高校2年生。一応は、俺の中学時代の後輩に当たる。

と言っても、当時の俺に伊達と直接顔を合わせた記憶はない。
あちらの話によると、一方的に俺の噂を聞き及んでいたらしい。

「オレ、先輩ってもっと怖い人だと思ってたっすよ」

俺の顔をまじまじと見る伊達の一言に、若干苦いものをおぼえる。
人の印象とは、一度そう認識してしまうとなかなか拭えないものだ。
伊達の言うそれは、俺が中学時代、桜と出会う以前に残してきた負の遺産に他ならない。


――“手負いの虎”


これが、当時の俺の異名だった。

――自分探しの旅に出る。

そう言って、あいつは単車に跨り、夜の闇の中を走っていった。

今回のソフトボール大会、俺は9番ピッチャーで出場したんだが……。

7試合で18死球ってどういうことだ俺。


――い、いや違う、決して故意ではない。それだけは信じてくれ。

ま、ましてや。
第4回戦、2回表の大暴投は、その直前に翳が死球を喰らったことに動揺したわけではないからな!?


……いや、なんだ。
しょ、正直すまなかった……(土下座)


とまあ、投手がこんな穴だらけであったにも関わらず。
チームメイトが守備と打線を固めてくれたおかげで、どうにか4勝を上げることができた。
『米沢デンジャラス』のメンバーと、応援してくれた級友には、この場を借りて感謝の言葉を述べたいと思う。皆、本当にありがとう。

――あと、第5回戦で対戦した白馬に言っておく。
この借りは、いずれ必ず返すからな……覚えておけよ。



それにしても……俺は球技が苦手だったのだろうか……。

【戦績】『米沢デンジャラス』勝ち点9(7戦4勝2敗1分)

クラス対抗のソフトボール大会に参加してきたよ。
僕は7番ライトで、最初はあまりボールが飛んで来なければいいなぁって考えてたんだけど。
みんな凄い人たちばかりだから、ばしばし当ててこっちに飛ばしてくるんだよね。

必死になってボールを追いかけていったんだけど、おかげで思ったより活躍できたみたい。
まぐれだけど、ホームランも打てたしね。あれは嬉しかったなあ。


――でもね。空ちゃんには微妙に怒られちゃった。

なんだか、空ちゃんはいつもの調子が出なかったみたいで。
僕が空ちゃんの分まで運を吸い取っちゃったから負けたーって、そう言ってた。

確かに、自分でも信じられないくらいの活躍だったしなあ……本当にそうだったりして。
ごめんね、空ちゃん(しょぼーん)


あ、でもソフトボールはすごく楽しかったよ。
チームのみんな、対戦してくれたみんな、どうもありがとうね。

また、こういう風にクラスの子たちと話せるといいな。

【戦績】『うっかりバーニング』勝ち点8(7戦4勝3敗)

その日は、暖かな日差しの晴天だった。
強い風もなく、大樹の幹に背を預けていると、木漏れ日が程よい眩しさで降り注いでくる。

ここのところ、俺はこの光溢れる庭で、桜を伴って昼寝をすることが増えた。
いつもは結社メンバーの姿が一人か二人は見受けられるのだが、今日に限っては誰もいない。
制服の懐に収まって丸くなる桜を軽く撫で、瞼を閉じる。

穏やかな静寂の中、波のように押し寄せる眠気に身を委ねようとした、その時。
草を踏みしめる小さな足音が、俺の耳に届いた。

出会いそのものは、ごくありふれたものであったと思う。

互いに、同じ結社の一員として。
あいつは俺を名で呼び、俺はあいつを姓で呼んだ。

そのうちに、俺はあいつを名で呼ぶようになり。
あいつは、俺を兄と呼ぶようになった。

――寅兄。

まだ耳に慣れないその響きが、今はどこか心地良い。

自宅から歩いて数分のところに、よく足を運ぶ小さな花屋がある。
ただし、そこで俺が、生ある者に贈る花を買うことはあまりない。

選ぶのはほとんど、既に死したる家族に供える花だった。
我が家では、祖母への花を祖父が、両親への花を俺が、それぞれ買うのが常となっている。

〔承前〕

ゴーストタウンを出た後、僕たちは気まずい雰囲気のまま、公園のベンチに並んで座った。
僕は、ここ最近のことを何て話せばいいか、なかなかいい言葉が出てこなかったし。
空ちゃんは、そんな僕を見て、どこか困ったような笑顔を浮かべていた。

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