「……あの、お祖父様」
「どうした」
「その……もしも、の話ですが」
「? 歯切れが悪いぞ寅靖、言いたい事は簡潔に話せ」
(しばらくの間)
「その……怪しげな風体の女性に何か誘いを受けても、決して取り合わないで下さいね」
「(もの凄く怪訝そうな顔)――何を言っておるんだ、お前は?」
「……戯言です、忘れて下さい」
――教室の依頼群を見て少しだけ心配になったらしい孫。
基本的に件の依頼群は老人全般というより『生への執着が強い老人』をターゲットにしてるっぽいですが。
寅靖の祖父はツンデレなので『孫が一人前になるまで死ねない』くらいは思ってるかも。
それにしても、その言い方は非常にいかがわしいぞ寅靖。