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(株)トミーウォーカーのPlay By Web『SilverRain』『無限のファンタジア』のキャラクター達の共用ブログ。
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2017/07/27 (Thu)

つい先日纏められた、依頼の報告書の束。
子供神輿の前で撮られた写真と、そこに並ぶ笑顔。

それら戦いの記録と、夏の思い出を眺めた後、視線を傍らの仏壇へと移す。
線香の煙が薄く昇る中、土産に持ち帰ったスイカが、皿に載せて仏前に供えてある様子が見えた。


甘く熟れたスイカが、見渡す限り一面に実る畑。
街の喧騒から離れ、ひたすら穏やかな時間が流れていく農村。
――そこが、今回の依頼の舞台だった。


リプレイ『スイカ泥棒、故郷に帰る』(八雲秋MS)

「――ああ、特に怪我は無い。祭が終わったら帰るよ」

宿泊場所として割り当てられた旧公会堂の裏手。
何となく人目を避けながら言葉を交わした後、携帯電話を切る。
昨夜、戦闘が終わった段階でメールだけは送っていたのだが、やはり直接、声で無事を報せておきたかった。

息をつき、ふと空を見上げる。
まだ朝といって差し支えない時間帯だが、太陽は高く、照りつけるような暑さが襲う。
祭の日に晴れて良かったなと、視線を下ろしたところに、一面のスイカ畑が目に入った。


父親の危篤を聞きつけ、故郷にバイクを急がせていた彼。
交通事故で瀕死の身となりながら、それでも家に帰ろうとした彼。
そして、死してなお、両親のスイカ畑を守ろうとした彼。
自らを、地縛霊と化してまで――


彼が、この世に遺した想いの正体は、何だったのだろう。
父親の死に目に立ち会えず、母親に先立った不孝に対する悔恨か。
幸せな子供時代を過ごしていただろう、この村に対する望郷の念か。
あるいは、その両方か。

俺は生まれも育ちも鎌倉で、“故郷”と呼べる場所は無い。
さらに、物心つく前に両親を亡くしたため、親子の情愛も知らない。
自分を彼の立場に置き換えて想像するにしても、限界があった。


ゴーストと化した以上、それらを本来あるべき状態へと還すのが使命。
彼らは人に害を為す存在でしかなく、新たな悲しみしか生まない。

ただ、そこまで理解していても。
死後も両親への想いを貫いた彼に対して、俺は、どこか羨ましさに似た感情をおぼえていた。
それだけ、彼は父母を愛していたのだろうから。


盆には、死者の魂が家に帰ると言われる。
あとどれだけ時が経てば、俺は父や母に語る言葉を見つけられるのだろう。


――今年もまた、無言の夏が過ぎていく。

 

《プレイング》

※メンバー二人称:姓呼び捨て

心情:
故郷を思い、ゴーストと化した息子、か
きっと、両親には伝えたいことがあったのだろう

「親の前に死ぬのが最大の親不孝なら、その先は何だろうな……」
自らの顔の傷に触れ、誰にともなく呟く

準備:
スイカ1個(囮用)、スコップを調達

スイカ畑:
夜、人通りが絶えたことを確認して出発
畑では転倒の危険を考慮し、足元に注意を払う

陣形を整えた後、森羅呼吸法発動
流茶野に囮用スイカを持たせ、俺と鋳吹を加えた3名で畑に侵入

息子が現れたら地縛霊の鎖の有無を確認、全員に知らせる
地縛霊なら畑の隅、違うなら畑の外に誘導
俺は殿となり、他の囮役の防御を担当

戦闘:【前衛】
基本戦術・撤退条件はチーム共通事項に従う

俺は攻撃より戦線維持を優先、特に息子の攻撃の防御に集中
負傷者と(モーラット達を含め)中後列の盾となる

必要なら(龍顎拳からの連携も交え)呼吸法で回復
隙あらば、他の前衛と連携して龍顎拳で攻撃に加わる

「――食い止めてみせる」
「遠回りでも、帰る場所はここにある。まずは、父親に会ってくるといい……」

事後:
息子の遺体が残るなら、人知れず墓地に戻す
獣たちはスコップで穴を掘り埋葬

翌日は、祭の様子を眺めつつ流茶野に近況報告
つい先日まで同じ結社にいた身、やはり気がかりなのだろう
「皆、変わらず元気にやっている。心配は無用だ」

「……ここは、良い所だな」
彼が死してなお帰りたかった故郷
初盆には、父親と二人で戻れることを祈ろう


相談も非常に良い雰囲気で、スムーズに進められた依頼だと思う。
個人的に、プレの内容で反省点は幾つかあるが……そこは、今後に活かす方向で。
最後になったが、同行の仲間たちには心から深く感謝したい。ありがとう。

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