思えば、ずっと前からすれ違いは存在していた筈だけれど。
俺は、自分からそれに気付くことはなかった。
幼い恋で、自分を満たすことに必死になり。
彼女に目を向け、受け止めるだけの余裕がなかった。
自らの足元さえおぼつかないのに、どうして誰かを支えられるだろう?
――すまない。ありがとう。
別れの際、俺がはっきり口に出来たのは、至って素っ気無い一言だけだ。
これ以上は、何を伝えるべきかもわからなかった。
あちこち矛盾した思考を抱えたまま、それを声に出してしまったら全てが嘘になりそうで。
今は、何一つ言葉を見つけられない。
あるいは、それで良いのかもしれないとも思う。
きっと、あとは時間が解決してくれるだろう。
人は、重ねてきた想いを突然捨てられるほど器用ではなく。
痛みをずっと忘れられないほど、弱くもないだろうから。
背後註:
記事にもある通り、この度、彩虹嬢とは別れることとなりました。
正直、この一件をブログで記事にするかどうか、かなり悩んだのですが……。
カップル成立までに大がかりなシリーズ記事を立ち上げた手前、別れた時に何もしないというのも個人的に収まりが悪く。
考えた末、彩虹嬢の背後さんにお話をした上で、記事として書かせて頂きました。
ここに至るまで、背後レベルで(彩虹嬢を含め)あちこちにご迷惑・ご心配をおかけ致しました。
この場をお借りして、皆様には改めてお詫び申し上げます。
今後、彩虹嬢とは友人同士として接していくこととなりますし、寅靖としても、現状落ち込んでいないと言えば嘘になるものの、色々と動くだけの元気は残しておりますので、どうか普段通りに接していただければ幸いです。
以上、ご報告までに……。